
こんにちわ!
長坂歯科・矯正歯科の歯科衛生士 福岡です!🍀
みなさんのおうちに年をとったネコちゃんやワンちゃんがいましたら、一度口の中を見てみましょう。飼い主と同じものを食べているペットは、歯の周りから血が出たり歯がグラグラになって、歯周病(歯槽膿漏)にかかっている子達も少なくはありません。また、他の動物でも火を通した繊維性の少ない柔らかい食べ物を日常的に食べるようになると、歯周病になってしまう事もあるようです。
人類と歯周病との付き合いは大変古く、旧石器時代の早期ネアンデルタール人の顎の骨にも認められます。また最近では、猿人(オーストラロピテクス・アフリカーヌス人)の骨にも歯周病が見つかりました。猿と猿人の違いは、直立歩行と火の使用ともいわれますが、まさしく火を使うようになって以来、人類は歯周病に悩まされ続けているといえるでしょう。
古代エジプトやメソポタミア文明では、ミイラの研究や発掘された頭蓋骨を通じて、歯周病に相当する病変が確認されています。
例えば古代エジプト時代になると、歯周病はかなり一般的な病気となったようです。紀元前十三世紀頃のミイラのX線写真では、歯石の沈着や歯を支える骨(歯槽骨)が溶けてなくなって歯が抜けてしまった状態や、歯がグラグラになっている状態などの典型的な歯周病の症状が見つかっています。
いろいろな古代人の歯周病の状態を比較すると、身分の高い人ほど病状がひどいことから、食べ物に恵まれていた人ほど歯周病にかかっていたと考えられます。つまり歯周病は食習慣に影響されていたのです。
紀元前3000年ごろのエジプトの医療文書「エーベルス・パピルス」には、歯の病気に関する記述がすでに存在しており、当時の医師たちは歯肉の腫れや膿といった症状に悩む患者に対処していたと考えられています。
一方で、古代ローマやギリシャでも歯の健康は重要視されていました。ヒポクラテスやガレノスといった古代の医師は、口の中の病変と全身の健康の関係性に注目しており、「口は健康の入り口」との考え方は、既にこの時代から存在していたんですね!
ところで、先に古代エジプト時代には歯周病はかなり一般的な病気だったとお伝えしましたが何故そんな事が分かるのか疑問に思いませんか?
死後にも歯周病は進行するのか?
歯周病は、歯茎や歯を支える骨が溶ける細菌感染症であり、以下の症状が現れます。
* 歯茎の炎症
* 出血や腫れ
* 進行すると膿が出る
* 最終的に歯が抜け落ちる
🦠 歯周病の進行メカニズム
歯周病は、生体内での細菌と免疫反応が関与しています。
* 歯垢中の細菌が原因
* 歯肉に炎症
* 炎症性物質が全身に影響
* 歯周ポケットが深くなり細菌増殖
* 歯を支える骨が溶ける
*
私は、最初生体反応が無くてもミイラになる過程で歯肉が腐敗して細菌が増殖し歯周病の症状が現れただけ、つまり死後発症した可能性もあるのではと思いました。
しかし、調べてみると現在の情報では、生物の死後に歯周病が進行し続けるという明確な記述は見当たりません。歯周病は細菌感染症であり、生体の免疫反応や代謝活動によって進行するため、これらの活動が停止する死後には進行しないと考えられているそうです。
一方、むし歯は、とくに砂糖の消費量と密接な関係にあります。むし歯の原因となる砂糖の入った食べ物の乏しかった旧石器時代はもちろん、古代エジプト時代もむし歯は存在しましたが、稀であったといわれています。
日本でも、むし歯が問題になってきたのは江戸時代以降です。鑑真が奈良時代に黒砂糖をもたらして以来、江戸時代初期(17世紀頃)に黒砂糖が食品として登場し、18世紀の産業革命で大量生産されるようになりました。これにより虫歯が一般的な病気になりました。
成人の8割が軽度の歯肉出血や歯石を含め歯周病もしくはその予備軍と言われています。
歯周病は、日本人が歯を失う原因の第1位であり、37%を占めます。
世界中でも約11億人が重度歯周病に罹患していると推定されており、世界的にも有病率は上昇傾向にあるようです。
歯周病や虫歯は食生活や全身疾患、生活習慣や毎日の口腔ケアなどと強く関わっています。
初期段階では自覚症状が少ないため、気づかないうちに進行していることが多く、痛みがないため放置されやすいです。気づいた時には歯を抜かなければならない状態まで進行しているケースは少なくありません。
是非定期検診に通って頂いて歯石の除去や、虫歯・歯周病の早期発見に繋げていけると良いと思います!🌸